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江東区と国立市に不動産協会が反発(2003-03-05:経済ジャーナリスト・阿部和義)

 東京都江東区の室橋昭区長と不動産協会(田中順一郎会長)の幹部が昨年5月から大喧嘩している。というのも江東区は工場が多かったが、中国や韓国などの開発途上国の追い上げから操業を停止する会社が増えた。このため人口が減少し、5小学校、1中学校が廃止に追い込まれたほどだった。このため区としては不動産会社に対してマンションや一戸建ての建設を進めるように指導してきた。
 ところが、マンションブームにのって、3年ほど前から工場跡地に大規模なマンションが出来たため、小学校の校舎が足りなくなった。定員を超す小学校が出始めた事で区はマンション建設急増対策本部を作った。対策本部は昨年4月に小学校が受け入れられない地域(豊洲、東雲、枝川、第三砂町、第五砂町)では受け入れの条件が整うまでマンション建設の中止と時期の変更を求めた。

 さらに5月には30戸以上のマンションを建てるときには1戸当たり120万円の公共施設整備協力金を支払うことや20ヘクタール以上の開発では学校用地を無償提供する、という厳しい条件を打ち出した。

 こうした区のやり方に対して田中理事長は5月の記者会見で「今までは人口が減っているのでマンションの建設を歓迎しながら、学校が受け入れられないからと言って中止や延期を打ち出すのはおかしい。不動産会社は金や土地などいろいろな手当てを済ましており経営が大変になってしまう」と猛反対し、室橋区長にこうした規制を止めるように申し入れた。江東区でマンション建設をしようとしているのは東京建物、長谷工コーポレーション、アーバネットなど10業者に上る。各業者は困ると言いながら建設を強行すれば地域との関係がわるくなることから東京建物は着工延期とマンション以外の事業を検討すると、区に伝えた。

 国立市でも市が明和地所に建設を許可しながら市長が変わった途端に建設を認めないと言う変更を行った。しかし、明和地所は着工し建物を建てたものの市民から訴訟を起こされて、昨年12月に7階以上の高層部は撤去するように東京地裁で判決があった。この判決で明和地所の株は大暴落した。

 不動産業界は不況による経営難だけでなくこうした地域との戦いもしなくてはならず「頭が痛い」(田中理事長)ということが続きそうだ。

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